避妊・去勢には重要な意義があります。確かに可哀想な面もありますが、これも本人のためと思ってぜひ検討してみてください。
犬の避妊手術の目的は、子供をできなくすることだけでなく、病気の予防です。2歳半までに避妊手術をしてあげることで、していない犬と比べて乳腺癌を含む乳腺腫瘍の発生率を優位に少なくすることができます。また、生後半年までに避妊手術をすれば、乳腺腫瘍の発生率はほぼ0になります。当然子宮蓄膿症や卵巣腫瘍といった子宮の病気も防ぐことができます。犬の去勢手術は攻撃性を抑えるということだけでなく、精巣腫瘍や前立腺疾患、会陰ヘルニアといった精巣のホルモン由来の病気を防ぐことができます。
猫の避妊手術も不必要な出産を防止するだけでなく、交尾から伝染する感染症から守ることができます。雄の去勢手術は、喧嘩から伝染する感染症を防ぐだけでなく、家の中でおしっこを壁などにかけるスプレー行動(マーキング)を防ぐためにも重要です。一度スプレー行動を始めるとたとえ去勢したとしても収まることはなく、飼っていく上で家に匂いがついて不衛生になり、とても大変になります。
全身麻酔をかけられるか、確かめるための検査が必要です。
(血が止まるかの検査、レントゲン、血液検査、超音波検査、心電図検査等が必要となります)
お電話か来院の際にお気軽にお問い合わせください。
手術は完全予約制となっております。
お電話か来院された際に予約をお願いします。
猫去勢(オス)
10,000円+検査代+痛み止め等=30,000円〜(税抜)
※体重、年齢によって変わります。
猫避妊(メス)
20,000円+検査代+痛み止め等=40,000円〜(税抜)
※体重、年齢によって変わります。
犬去勢(オス)
15,000円〜25,000円+検査代+痛み止め等=40,000円〜(税抜)
※体重、年齢によって変わります。
犬避妊(メス)
25,000円〜35,000円+検査代+痛み止め等=50,000円〜(税抜)
※体重、年齢によって変わります。
※ノミとダニがいた場合、必ず病院のお薬を滴下しお預かりしてからの手術となります。
当院では、不必要な痛みを与えないというポリシーから、できるだけ小さい傷口で手術する様心がけています。しかし、妊娠していると、傷を小さくすることができませんので、妊娠の可能性の有無を確認します。
手術ができないような疾患がないかを判断します。全身状態を把握するために、血液検査やエコー検査やレントゲン検査も実施します。
避妊手術はお腹を開けて、卵巣・子宮を切除するために血管を切る必要があります。その際、出血を止められない病気を持っていると、手術をすることで死亡する危険性があります。そこで、当院では必ず、ヘマトクリット、白血球数、血小板数、PT・APTTと言った凝固系を検査します。検査料の分負担は増えるかもしれませんがこれらの項目は外から見てもわからないので、安全な手術のためには必要不可欠です。(猫の場合、2ヶ月に1頭の割合でAPTTの延長した猫さんに出会います。凝固異常は、決して珍しい病気ではありません。)
当院では最小の傷での手術を目指します。それは内視鏡手術で言われるように、傷が小さいほうが痛みも少なく、回復も早いからです。犬猫の避妊手術では、子宮フックを使い、指が入るよりも小さな切開創から子宮を釣りだし、手術をします。また、体内に糸などの異物を残さないほうが良いという意見があり、PKシステムという電気凝固装置を用いて縫合糸を使わないで卵巣・子宮を切除します。
先制鎮痛という言葉があります。痛みを感じてから痛み止めを使うのではなく、痛む前から鎮痛薬を使用することで痛みをできるだけ感じなくしようという考え方です。当院では、各種の鎮痛薬・局所麻酔薬を術前・術中・術後に併用し、出来る限り動物が痛みを感じないよう務めています。
抜糸は7日から14日でできると言われています。当院ではその中間の10日目に抜糸するようにしています。それは、早くし過ぎると傷が開く可能性が高くなりますし、遅くし過ぎると服やエリザベスカラーといった舐めない為のものを長期間使用することになり、動物の生活の質を落とすことになるからです。これらのものを使っても、動物の場合、傷をなめたりすることがあるので、5日目に傷の状態を一度確認いたします。
当院ではできるだけ痛みを少なく、そして、安全にをモットーに手術をしております。もちろん、糸やモニター、手術台、無影灯、体温維持、滅菌にいたるまで出来る限りの配慮をいたしております。
本来必ずしも必要のない手術で動物を死なせてはならない。
このことを開業当初から忠実に実践しています。どうぞ、安心して手術をお任せください。