6月に気をつけたい熱中症

唐津市のかがみ動物病院です。

急に暑くなってきました。そして、湿度も高くなってきました。

こういう、寒い時期から急に暖かくなってきて、湿度も高くなる時に起こるのが熱中症です。

動物は、ほとんど汗をかかないので、体温の調節は口呼吸での熱交換だけになります。だから暑い時や興奮してる時、ハアハア言って体温を下げようとします。

熱は水分と一緒に気化していきますので、湿度が高いと気化しにくくなって、体温が下がりにくくなります。また、体も高温に慣れてないので、熱に対しての耐性も低く、熱中症になりやすくなります。

熱中症を防ぐためには、とにかく、空気が通って熱がこもらないようにすること、できれば毛を刈ってあげて少しでも涼しくなるようにしてあげること(丸刈りは嫌ならお腹だけでも少しは予防になります)。

そして、これからが大事な処置ですが、もし、熱中症を疑ったら、まず、水をかけて冷やしてあげることが大事です。そのあとで電話したり、病院に行っても、熱中症なら遅くはないです。

熱中症は1分1秒を争う病気です。電話で時間をつぶしたり、病院に行って処置してもらおうとするだけで数分から数十分の時間を使います。その間に手遅れになってしまうことも多々あるので、とにかく水をかけて、体を冷やして、少し落ち着いてから病院に行ってください。(病院でやることも一番にするのは水を使って体を冷やすことです。)

氷で冷やした方がいいのか?と思いがちですが、氷を使うと、体表の毛細血管が萎縮してしまい、表面は冷たいのに、冷やしたい臓器が冷えないと言うことが起こります。なので、氷は使わずに、できるだけ冷たい水をかける(水に浸ける)のがいいです。

熱中症は人間と違って、言葉を話せない動物にとっては、致死率の高い病気です。ちょっとした不注意ですぐなってしまいます。(以前、うちは山の上に住んでて涼しいから大丈夫!と言われた方の愛犬がなってしまいました。それは、短時間に気温が上昇したのに耐えられなくて起こりました。涼しいからと安心はできないのです。また、花火や雷にびっくりして、興奮して熱中症になって亡くなったこともあります。)

熱中症は体内の臓器が高温の血液によっていわゆる火傷した状態になります。たとえ、軽症であっても後で、播種性血管内凝固などで血栓ができてなくなることもありますし、意識がなくなるほどの熱中症はまず、助かりません。

熱中症は、人間が気をつけてあげれば防げる病気ですので、是非、この時期は気をつけてあげてくださいね。

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