こんにちは、唐津のかがみ動物病院です。
最近、勉強会や重症の患者さんが多く、亢進する気力がありませんでした。
3月30日は、病院を休診とさせていただきました。これは、画像診断研究会の例会があったからですが、休診中におこしになった患者様には大変ご迷惑をおかけいたしました。心より、お詫び申し上げます。
内容は、動物における血圧測定の有用性と、会陰ヘルニアの根治的な手術法でした。
人間では、何よりも真っ先に測る血圧、それだけ、重要という証拠です。
なのに、動物で、血圧を測った経験のある患者さんがどれだけいる事でしょう?
動物で血圧が測られないのには理由があります。
一つは、動物側の協力の問題です。血圧は安静にしておいてくれないと測れないので、動き回られたり、興奮したりされると、そもそも正確に測れなくなります。
特に、猫は病院に来るだけでも興奮していて、それに、カフを巻き付けたり、加圧するだけで、血圧が上がるので、正確性に問題があります。
もう一つは、血圧計の問題。人間の血圧計は安い物では、何千円かで買える、お手頃な器械ですが、動物の血圧計は、最低でも20万くらいはします。それだけの金額を出して、血圧計を買うというのは、なかなかに勇気のいる事なんです。
そんなこんなで、なかなか普及しない動物の血圧測定。
でも、とっても有意義で、やるべきだという事がよくわかりました。
一つは、猫の腎不全には高血圧が併発している事が多く、高血圧の治療をした方が、長く生きられるということ。
犬の僧帽弁閉鎖不全症という、最も犬で多い心臓病の場合、最初に使うのはACE阻害薬という事になるのですが、低血圧の場合は、必ずしもそうとは言えず、ピモベンダンという、強心薬から入った方がいいこと。
など、新しく、眼の覚めるような講義をしていただきました。
福島先生は、まだお若く、これから、どんどん革新的な仕事をしてくださると思います。